「どーぞ。」
くろが答えると、
しばらくしてもう一度ベルがなる。
人を確認するとくろは
こちらをちらりとみて、
頷いた。
「お日様」の子が来た。
私もくろに向かって、
ゆっくり頷き返した。
頷いたのを確認するとくろは
玄関先へ足を運ばせた。
「「お邪魔しまーす」」
2つの声が同時に挨拶をして
どうやら靴を脱ぎながら
何かをくろと話す声が聞こえた。
でも、その声は女の子と...........男の子?
もう一人来ている子は男の子のようだ。
ますます頭が混乱する。
この三人は知り合いなのだろうか。
「お日様」はくろがいるのに
他にも仲の良い男の子がいるということだろうか。
玄関先の会話はあまり大きな声ではなくて聞こえづらかったのを良いことに、
私はただ目の前のココアを消費するのに専念することにした。
盗み聞きはよくない、なんて尤もらしいことを建前にただ対面から一秒でも逃げていたいだけの癖に。
ココアを飲みきろうかという頃、
ようやく声が間近に迫ってきたいた。
私はソファーに座っていて
玄関には背を向けていたのだけれど
自力で振り返ろうなんて考えは
浮かばなかったのだ。
不自然に前を向いたままの私に気を止めることもなく、三人は私の前まで回り込んできてくれた。
.....ご丁寧なことで。
軽く下を向いた状態から更に
ペコリとお辞儀をする。
そしてその勢いのまま顔をあげた。
そこには予想通り
男の子と女の子がたっていた。
何故か不自然に背筋を正してはいたが。
そしてすぐに二人を
おいてくろはキッチンに
行ってしまった。


