それでも恥ずかしいだけで
相手がくろだからか、
何故だか嫌ではなかった。
「意地悪、しないで。」
「うん。しないから、座れば?」
だからたったこんな一言でまた隣に座ってしまうんだと、思う。思いたい。
「ありがと。」
隣に座るとペコリと頭を下げるくろ。
変な子。
「どうして私のこと隣に呼んだの?」
「.....ストーカーさんかと思ったんだ。最初は。」
ドキッとする私の心臓。
やっぱりストーカーだと思われたか....。
「だから、やめてくださいって
言おうかなー見ないふりをしよーかなーってちょっと悩んで。」
「声をかけたのね?」
「そう。」
誤解は...解けたのだろうか。
半分以上否定できない手前黙るくろをみるしかない。
それに気づいたくろが私を見つめ返す。
「でも、違った。と思う。
ここでしか会わないし、待ち伏せされてないし。
泣いてるの可愛かったし。」
良かった..のかな。
思うが付いてても疑惑はとれたことになるのだろうか。
それよりも。
あの正体不明の涙。
「可愛い?」
「うん。」
「くろ、いくつ?」
「23」
絶句。
若いと思ってたけど、数字が反対だ。
ますます自分のしてることが犯罪な気がしてきた。
頭を抱えていると、
「いくつなの?」
爆弾を落とされた。
私が歳を答えたのは、それから5分後のことだった。


