『スーっ…。』

HRが終わると、
律はすでに夢のなか。


『あーりっちゃん寝てる。』
瑞穂がアタシの方を振り向きながら
言った。

『朝からバタバタさせたからかな。』

アタシは苦笑いで答えた。

『なに、毎朝起こしにきてくれんの?』
良司がポッキーを加えながら言った。
『んー、遅い時は…。』
遅いときっていっても
だいたいアタシ起きるの遅いけど。

お弁当は前の日にほとんど
仕込んであるし。
まぁそれも朝ゆっくり寝たいからなんだけど…。

『律もマメだよなぁ。』
『ほんとりっちゃんってかなえのお母さんみたいだよね。』

瑞穂の言葉に
少し顔が引きつった。

『ははっ。まぁね。』

笑ってごまかした。