きいちゃんはテレビの子役に出て来そうなくらいの美少女だった
さすが末永の妹っと、私は感心した
きいちゃんとはなす末永を見るとなんだかぎゅっと締め付けられて、愛おしく思う
部屋に案内されて、久しぶりに来た末永の部屋は変わっていなかった
ベッドの上にはバスケットボールがさみしく転がっていた
私は大きく深呼吸をし、空気を取り入れる
末永の匂いだ…
私は荷物をおいて、座る
しばらくするときいちゃんが部屋にはいって来た
きいちゃんはちっちゃなバッグを持って私の隣に座る
そしてバックを逆さにして中のものをジャーっと出した
中からはキラキラのピン留めとかカラフルなリボンとかひらひらのレースとか女の子の好きそうなものがいっぱい詰まっていた
「おい!きい!また散らかしやがって…ちゃんと片付けろよな!」
そうきいちゃんを睨む末永
きいちゃんは末永を完全無視して
私を笑顔で見上げた
「お姉ちゃん!私も可愛くして?」
そう言って私に背中を向けて、色素の薄い長い髪の毛をぱっと背中にはらう
私はその細い髪の毛を丁寧にとかして、三つ編みをしてあげた
そしてリボンをつけてあげる
「ほーら、可愛くなった!お姫様みたいだね?」
そう言って鏡を見せてあげる