授業中もわからないところを教えてあげたり、関係ない話をしたり



私が感情をあらわにしなければ穏やかでいられる




「ねえ、末永?」





「ん⁇」





私は授業中、末永にこそこそっと話しかけた




「あと何日かで夏休みだね?」






「あ〜そうだな〜」




「夏休み何するの⁇」





末永はペンをくるくると回しながら考えている






「ほとんどバイトかな〜?」






そう呟く





夏休みに入ったらしばらく末永に会えないのか…





とか考えたらぼーっとしてしまう
私も桜山さんに紹介してもらった事務所に夏休みから行くことにした




引っ越しもちょうど終業式の日に急いで帰ってする予定





「お前は?」




「え?私?私もバイトかな?」






「お、バイト初めんだ?」





「うん!」





まだ事務所に入ることは言ってない





タイミングがないっていうか、何か自分から言うのが少し恥ずかしい





「夏休みに入ったら末永に会えないのかな〜?」





そう呟くと末永は目をキョロキョロっと泳がせながら




「会えばいいじゃん」






そう言葉が返ってくる





「会いに行っていい⁇」





そう末永の顔を覗き込むと何故かにやけてる





「べ、別にいいけど?」






「やった!じゃ、葵と俊介とかもさそおっと!」





「なんだよ、誘うのかよ。」





「え?」





「何でもない」





会話は終わった