そんな時近くから話し声が聞こえてきた
辺りを見渡すと近くのベンチに結愛の姿
そして隣に座るあの花火の時の男
俺は近くの木の陰に隠れた
「結愛、昨日のことは本当にごめん…こんなに大事にもなっちまって、、」
「しょうがないよ…もうこうなっちゃったんだから…それに私こそごめん…昨日あんな思いっきりはたいちゃって…」
「大したことないよ。ま、女にビンタされたのなんて初めてだけど」
そう笑う二人
見ていると本当に恋人同士に見える俺は思わず目を反らした
「私ってさ…やっぱ軽いかな??だからとしくんも簡単にああいうことできたんだよね??」
そんな結愛の言葉に自分が言った言葉を思い出した
きっとあいつが一番気にしていて
一番忘れたくて
言われたくないこと
それを俺は言ってしまった
「え??結愛が軽い??そんなこと今まで思ったこともねえよ??お前は誰よりも恥ずかしがり屋で、すぐ顔赤くなるし、純粋な奴じゃん!!だからあの頃なかなか手が出せなくて、キスもできなかった…でも昨日はお前を自分のものにしたくて、自分の気持ちが出過ぎた」
「としくん…」
俺はその場から離れた
俺よりもあいつのこと理解してて
あんな優しい言葉を言えて
それを見て本当に結愛はあいつと一緒にいたほうが幸せなんじゃないかって
そう思った
俺は絶対これから
嫉妬もするだろうし、
それであいつを困らせるだろう
どうしたらいいんだろう

