「あの時さ、覚えてる??一緒に映画見に行ったとき!!」
「あぁ!初めてのデートの!!」
ご飯を食べながら昔の思い出話で盛り上がる
思い出したくない過去ばかりだけど
としくんとの思い出は幸せなものばかりだ
「あの時俺、緊張して手汗酷かったよな!!」
「二人して緊張してあまり会話なかったよね~!!懐かしいな」
ハンバーグを食べながらとしくんは私のことをまっすぐと見る
「俺結愛のこと大好きだったからな~、」
「ふふふ、私も。初めての彼氏だったから。」
そんな言葉にとしくんはふと真剣な表情をする
「何で手放しちゃったかな~、俺。ほんとバカだ。周りのいうことに惑わされて。もし俺が連絡してたらあのまま付き合ってたのかな」
そんな言葉に私は微笑む
「そうかも。でもそうはならなかった」
そんな私の言葉にとしくんはわざとらしく笑った
「ほんとバカなことしたよ。ま、今更そんなこと言っても何もならないし。今は好きなやついるの??」
私は少し俯き頷いた
「あの花火の時一緒にいた??」
「何でわかるの?!」
「なんとなく!!まだ付き合ってないんだ??」
私はとしくんから目を反らし、頷いた
としくんはそんな私を見て優しく微笑んだ
「てことは、まだ俺にもチャンスあるかな。」
「え??」
「ん?なんでもない!」
あまり聞こえなかったけどそのままその話は終わり、他の話題に切り替わる

