考え中(ﾎﾟｰｶｰﾌｪｲｽの続編です)

私が記憶を辿ると…
そうだ、学校行事のキャンプのときだ！



末永が勝手に先生に私も行くって言っといたからって言い出したときだ！




やっぱり親子って似るんだな…





とかしみじみと思い出している場合じゃなくて、末永の表情はまだ曇っている




そんな表情を見てお母さんはため息をつく




「ったく、あんたね私のためとかきいの為とかそういう勝手な理由で自分のやりたいこと諦めるのはやめなさい。」




そんな言葉に末永はぱっと私の方をみる






私は瞬時に目を逸らす




そうです、私が言いました
ごめんなさい




そんな気持ちで小さくなった






「別に俺はいいんだよ！少しでも役に立ちたかっただけだから！バスケもほんとに大丈夫だから」




「お前はばかか？あのね、私はあんたときいに、好きなことをやらせて、何も諦めて欲しくないの！あんたら二人を不自由なく育てるお金くらいね、お母さん必死になって働くよ！母親をなめんなよ？


今バスケやめてバイトだとかなんだとかしてるならね、
今好きなことを選んで、勉強も死ぬ気でして、バスケも死ぬ気で努力して、いい大学入って、いい仕事について、そのあとに楽させてくれないかな？


もちろん、倍返しでね？
今は子供らしくしてなさい。」






そんな言葉に末永は目に涙を溜める





「ったく、泣かせんな。返してやるよ。100倍にして返してやるよ。覚えてろよ」







そう言って大切そうにバスケグッズを両手に抱きかかえた





私はそんな光景をみてホッと力を抜き、微笑んだ




そんな私の方を見て末永のお母さんは腰に手を当てた





「そして、結愛‼」





「は、はい！！」




急に呼び捨てで呼ばれたもんだから驚いてしまった