俺は部屋を探検するように眺めながら歩いた
寝室にはベッドが一つ置いてある
白いシーツに夏だからか、ピンク色の薄手のかけ布団
ぼーっと眺めると後ろから頭をパーンっと叩かれる
「なーに、女のベッドをいやらしい目で眺めてんだよ!変態!」
俊介だ
「ち、ちげーよ!別にそんな目で見てねえから」
そう誤魔化す
俺らの元に篠原と結愛が駆け寄って来る
「来客用の布団も買わなきゃね?そしたらみんな泊まりに来て?
あ、でもベッドも狭くはないから二人で寝れるかも」
結愛とぱちっと目が合う
別に俺に言ったわけじゃないのに顔が熱い
「別に末永と一緒に寝るわけじゃないよ?何かお赤くしてんの?」
俺のことをからかう篠原
「だから、そんなこと思ってねえよ!どいつもこいつも、まったく」
そうみんなに背を向けると
結愛は俺の顔を覗き込む
「末永くらい身体大きくても一緒に寝れるよ?」
そう満面の笑みで見つめる結愛
こいつは何を考えてるんだ
「ベッドの大きさの問題じゃなくて!」
そんな言葉に三人が俺に注目する
「じゃなくて?」
三人声を揃えて聞いて来る
俺は言葉が見つからず口をモゴモゴさせる
「うるせーな!俺をからかうな」
そう俯くと俊介が俺の方に腕をかける
「お前って本当可愛い奴だな?」
そう俺に絡みついて来る
そんな俺らを見て二人は笑っていた

