私は何も言わずに末永の背中に手を回した
こんなに密着して、
こんなに近くにいる
けど、今までの環境は全然違う
「大丈夫、今は俺らがいるから。きいも母さんもお前の事気に入ってるし、来たくなったらまた来ていいから。」
末永は優しいから
弱っている私をほっとけないだけ
私が可哀想だから、抱きしめてるだけ。
嬉しいはずなのに、
淋しくて、切ない
もし私が普通の生活をして来た普通の子だったらこんな風に抱きしめてくれた?
しばらくすると末永は私を離し、微笑んだ
私もへへっと誤魔化して笑う
「もう遅いし、家までおくるよ」
そう言って立ち上がる
私も立ち上がり、
末永の家を出た

