「さて、やりますか…!」

「ったく、太一、後からアイス奢んなさいよ」

「わかってるって」

「…………」



太一にお願いされた
"こっくりさん"をやるため、

俺と太一、
そして太一の幼馴染みの
千波千夏(センバ チナツ)と、

現在、放課後の教室にいる。






「……こっくりさんやるための紙は?」

「あるよ!」


太一は元気よくそういうと
五十音と数字、男女、鳥居と
"はい"、"いいえ"とかかれた紙を取り出した。



「あとは十円玉…」

「あたしが持ってる」


千波はポッケから十円玉を出すと紙に書かれた鳥居の上に置く。


「ほんとに成功するわけ?」

「しないよ」

「と、とりあえずやれって言われてるから、いくぞ!」




こうして《こっくりさん》が始まった。