そんな俺だが、 勿論幽霊なんざ相手にしない。 小さい頃とはもう違う。 幽霊以外にも友達と呼べる奴はいる。 むしろ小さい頃は幽霊しか友達が居なかったのだが…。 やはり見えないふりをして大正解だ。 他人が見えないものを"そこに居る"だのなんだの言ったって通じない。 だから俺は"見えないふり"をする。 《あの世界》に関わりたくないし、もう息苦しい思いは嫌だ。 折角遠方まで来たんだ。 ヘマはしたくない。 そう、決めていた。