迎えに来てくれた叔父さんのワンボックスに荷物を詰め、あたしたちは後部座席に乗り込んだ。


「さくらちゃんは、こっちの方は初めてかい?」


運転しながら、叔父さんがあたしに尋ねきた。


「は、はい! 初めてです」

「そうか~。じゃあ、帰る日に、少し観光していくといいよ。その日だったら、俺が色々と案内してあげられるからね」


初めて来たあたしを気遣ってくれる叔父さん。

さすが麻紀ちゃんの叔父さんよね!

とてもいい人だわ!


「麻紀は、もう何度も行ってるとこだけど……いいだろ?」

「うん、私はOKよ」


笑顔で答える麻紀ちゃん。


「……何度も?」


あたしは首をかしげた。


「ああ、あたし、こっちには小さい頃から良く遊びに来てたんだ」


そう言って、麻紀ちゃんは笑った。


そっか!

だから、こんなに標準語が話せるんだ!


あたしは納得して、1人ウンウンとうなずいた。