コイスルハナビラ SAKURA


「あたし……バイトの説明……何も聞いてないんだけど……」

「あ、そうだっけ?」

「うん……向こう行って、あたしには無理じゃ~とかだと迷惑かけちゃうし……あたし、何も用意しとらんよ?」


その言葉を聞いた麻紀ちゃんは、顔に笑みを浮かべた。


「大丈夫、さくらなら出来るって! ……じゃなかったら、うちも誘わんて」

「そ……そう?」


誉められてるみたいで、ちょっと嬉しくなるあたし。


「……それにね、必要なものは、全部向こうにあるから大丈夫なんよ」

「そっか~!」


その言葉を聞いて、あたしはホッと胸をなでおろした。

向こうで迷惑かけるのだけは、嫌だもんね……


「じゃあ、ついでに色々説明しちゃうね」


そう言って、麻紀ちゃんはこれからの説明をしてくれた。