コイスルハナビラ SAKURA


ピンポ~ン♪



澄んだ音色のチャイムが鳴り響く。


「……はーい」


いたっ!

涼ちゃんだ!


返事の後、ややあって玄関に近づいてくる足音が聞こえてきた。


いよいよ、いよいよだ!

久しぶりに涼ちゃんに会える。

あ、あたし、髪の毛乱れてないかな?


あたしは、慌てて手で髪をとかし整える。

その時、扉は『ガチャ』という音を立てて、ゆっくりと開かれた。