コイスルハナビラ SAKURA

着替えを済ませたあたしたち。

いよいよ、お別れの時だ。


「それじゃ……え~と……」

「うん、あ……」


この時になって、まだお互いの名前を知らなかったことに気付いたあたしたち。

顔を見合わせて、2人は笑った。


「今更かもしれないけど……」


あたしは姿勢を正す。


「あたし、さくら……綾瀬 さくらっていいます」

「あたしは、由梨。星野 由梨(ほしの ゆり)。また、どこかで会えるといいねっ!」