コイスルハナビラ SAKURA

そんなあたしに、猫さんは再び微笑みを浮かべる。


「パンダちゃん……やりたいことは見つかった?」

「う……それは……まだです……」


もう少しで見つかりそうなんだけど……

そう言うと、猫さんは2回うなずいた。


「今日のパンダちゃんを見てたら……子供たちと触れ合う仕事も向いているんじゃないかな~って思ったよ」

「子供たちと触れ合う……!!」


何気ないその言葉。

でも、薄明かりが漏れていたあたしの壁が、音を立てて崩れ始めた気がした。


「あ……ありがとうございます!」

「あははっ、何だかお礼言ってばっかりね」

「……そうですね」


更衣室に、あたしたちの笑い声が響き渡る。