コイスルハナビラ SAKURA

その後、あたしたちは、たくと君の保護者を探してレストラン街をうろついた。

途中、スピーカーから迷子のアナウンスが流れた。


猫さんが、迷子センターに連絡してくれたんだ……


あたしたちは、ぐるっとレストラン街を一周してケレスに戻った。


「いないね……」


それでも、たくと君の両親らしい人は現れなかった。


「もう少し、歩いてみるパン!」


あたしはたくと君の手を取ると、半ば強引に歩き出す。