コイスルハナビラ SAKURA

その矢先━━━


ぐっ


と、あたしの着ぐるみが引っ張られた。

ふと、目を落とすと、たくと君があたしの着ぐるみをつかんでいた。

その顔には、寂しさの色がありありと浮かんでいる。


いきなり~!?


あたしは、あせった。

急に人が減ったことが、寂しさと不安の心に火をつけたのかもしれない。


たくと君の顔がゆがんでいく。

ああっ、今にも泣き出しそう!!