「じゃあ罰ゲームなににするか?」



婀雄がそう聞くと、口を開いたのは菜兎。



「おっけぇ、じゃあ・・・



告白にしよーよっ」




・・・は?


思わず、口に出してしまった驚きの言葉。




「菜兎、告白っつーのは好きなやつにするもんだろー、俺らは無理じゃん」



怜はそう言った。


そう、俺らは好きな人がいない。
いないから、告白なんてできない。



「まさか、偽で告白するなんて言わねーよな?」



俺がそう聞くと、にっこりと笑った菜兎。



「言うよー、ねっ?」



と、俺の家の猫、からめるに話しかけた。
そして、続きを話そうとした怜にかぶって婀雄が、



「そんなことしたら、ほんとにいいって言うかもしれないじゃないか」



人が傷つくのが大嫌いな、婀雄。
偽だと知った彼女が、どれだけ傷つくか、婀雄は知っていた。



「大丈夫、あのこは絶対おっけーしないよぉ」



怜が、言いだした「そいつ」とは・・・