それでも好き。

私たちが出会ったのは小学1年生のころ

地元の剣道道場だった。

「めーんっ!」

「面あり、!」

「うぅ...ソウスケずるい!何でそんなに面とれるの?!」

「アヤカがとろとろしてるからだってば!」

試合をするたびにこんな会話ばかりしていた。

ソウスケは強かった。

私は道場にいくのが楽しみでしょうがなかった。

ソウスケがいる。

それだけの理由でいくことが多くなった。

意地悪だけど、優しくて目を細めて笑うソウスケのことが好きになっていた。

私は幼いながら恋をしていたのだ。

大会にも一緒に出て優勝と準優勝の取り合いだった。

ア「今度は絶対優勝するもんね!」

ソ「お前じゃあ無理だって!」

ア「いつか抜かすからいいし!」

ソ「そうか、まあせいぜい頑張れよw」

こんな会話もたくさんした

もちろん私は優勝できなかったけど。

そんな時だった、悲しい知らせが来たのは。