「……私っ、先輩が、くさ先輩のことが、っ…好きです。ずっと、大好き、っで」
「さ、さくら?」
「すっいまぜん、こんなこと、いっちゃだめなの分かって、たんす、っけど」
私は無理して笑ってみた。
すると草先輩は、悲しそうにふっと笑って、私の頭を撫でた。
「…ごめん、でも、俺、さくらのことは…、俺っ」
「い、いいんです!!…そんなの、分かってます。逆にこっちが謝らないといけないくらいで。っ、ただ、最後に伝えておきたくてっ…」
「さくら、ごめん…」
「っ、だから、いいんですって。ほんとに。すいませんでした。
………ぁ、先輩、ひとつきいてもいいですか?」
「なに?」
「先輩、私、私は、ちゃんといい後輩でいれましたか?先輩達に迷惑ばっかりかけてませんでしたか…?」
「っ、大丈夫だよ。さくらは、いい後輩だった。それは胸張っていえる。
さくらといると、楽しかった。いつもさくらの笑顔に癒されてたよ。こっちこそ、ほんとう、ありがとう」
そう言って、先輩は微笑んでくれた。
それをきいた瞬間に、バカみたいに私は泣いた。
「せんっ、ぱい…っ、私、わた、しっ、先輩と会ったこと、もっ、先輩との、思い出も、全部ぜんぶ、覚えてます。絶対、ぜったい、忘れたくないです。
そんで、先輩から教わったもことも、先輩と話したこともっ」
ぜんぶ、全部。
