『アリス〜。。
お願いだから穴に落っこちてー。』
『いやよ。
誰がこんな狭くて汚らしい穴。』
涙ながらに訴える兎をにべもなく切り捨てた。
『…よし!しょうがない!
じゃあここから入って!!』
立ち直りの早い兎はどこからか見覚えのあるピンクの一枚板の扉を出した。
『……ど◯でもドア…?』
『ちっがーぅ!』
『…まぁいいわ。』
ぱこ。
なんとも気の抜ける音と共に開いたドアの向こうには、
…さっきと同じ景色が広がっていた。
『…兎。これはどういうことかしら?』
『ひぃぃぃ…!!』
アリスの絶対零度の視線に半失神状態の白兎。可哀想に。
『あ、ああ合言葉がっ!必要なのですっ!』
『合言葉?まさか開けゴマとか抜かすんじゃ…』
ーーズドォォォ…
『……本当にそうだとは思わなかったわ。』
(…てゆうかなんで地響きしてんの?!)
(そんな簡単に地面に大穴開きませんて。)