ーーコンコン
ドアをノックすると…
「お母さん? 入っていいよ」
と聞こえた。
声…ちょっと違ったな…
泣きすぎてカラカラになったんかな…
そう思いながら、俺は意を決してドアを開けた。
「…え…?」
俺を見た瞬間、朱里は固まった。
かなり驚いてるんだな…。
「あたし…幻覚見るなんて…かなりやばいかも…」
そんなことをつぶやいた朱里に、
「幻覚じゃねぇから」
と言うも…
「…次は幻聴が…北村くんなんかいるわけないのに…」
とこれまた俺の存在を信じてないらしい。
大分朱里を抱きしめてなかったからか…
…俺は朱里に近づいて引き寄せ、抱きしめた。

