そして、朱里を限界まで不安にさせてしまった…
『好き』だと言いながら『別れよう』と言ったのは…
俺が那月を好きだと勘違いしているから。
早く…誤解を解いていれば良かった。
どんなことがあっても、朱里のそばにいるべきだった。
朱里はもう、俺を嫌ってしまったかもしれない。
だけど…俺は朱里が好きだ。
まだ間に合う。
今日中、那月にもう会えないと伝える。
「…バカは俺だよ」
大事な女を泣かせて、不安にさせて…。
朱里は別れようと言ったけど、俺は承諾していない。
朱里は別れたつもりでも…別れてなんかいねぇから。
いつの間にか朱里は…俺にとって必要な存在になっていたんだ。
そして俺は…
朱里の照れた顔、しぐさ、性格も…全部好きだけど…
朱里の笑顔が1番好きなんだ。
だから…もっかい俺に笑顔を見せてほしい。
その笑顔がみたいから…俺は今日、那月に言う。
今もきっと泣いてんだろな…
朱里の泣いた顔を思い出すと、胸がぎゅっと苦しくなる。
もうすぐ…笑わせてやる。
そう決心して、俺は教室に戻った。

