「あれ…
お前、弁当は?」
北村くんは、あたしがいつも持ってるお弁当がないことに気づいたみたい…
「あ、今日忘れちゃったんだ。
いいよ?食べてて」
あたしは出来る限りニコッとした。
…本当は、お腹空いてたり…。
「忘れたのか…
朝、急いだからか?」
てっきり、北村くんなら「あっそ」とか言って遠慮なく食べると思ったのに…
あたしを見る、その瞳は真剣そのままだった。
「ち、違う違う!
あたしのことは気にしないで?」
「…嘘つけ。
朝急いでて忘れたんだろーが」
「……っ」
北村くんの瞳は澄んでいて…吸い込まれそう。
その綺麗な瞳は嘘をつくな、と言われてるみたいで…
「…うん。 急いでて忘れちゃった…」
あたしは、正直に言った。
「ったく…
でも、悪かったな」
北村くんはあたしの頭にポンと手を置いて謝った。
「えっ!?
北村くん悪くないよ…?
それにあたし、お腹も空いてないし、大丈夫だからっ」
「…謝っとくだけ。
別にお前心配してないから」
北村くんは、プイとあたしから顔をそらしてしまった。
___ズキッ
目を逸らされたことと、ハッキリ心配してないと言われて…
胸が痛んだ気がした…。
あたし、勝手に北村くんが心配してくれてるって、勘違いしてたよ…。
少し気まずくなって下を向いた瞬間…。

