転校初日、朝のHRでたっちゃん(担任)に紹介された。





「転校生を紹介する。K県から来た蓮杖陽菜さんだ。ひぃ挨拶。」





昔からの親しい人はあたしの事をひぃと呼ぶ。





「蓮杖陽菜。よろしく。」





そうみんなに挨拶し、たっちゃんに言われた窓側の1番後ろの席に座った。






さっきいった令嬢や跡取りなどは廊下側の席に固まっていてあたしの周りにはよくわからない顔の綺麗な6人組だった。





「ねぇ、俺等の事知ってる?」





席につき、授業の準備に取り掛かっていると急に隣黒髪の奴に話かけられた。






「え?知らないけど?」






あたしがそう答えると質問して来た男は目をこれでもかって程見開いた。






…よく見ると周りに座っている他の5人もだった。






「え?なんで?あんた等有名人?」






あたしは訳がわからなくてそう聞いた。






「俺等は天空ってゆう暴走族の総長や副総長、それから幹部だよ。この辺りでは結構有名なんだ 。」






そう黒髪の奴が教えてくれた。






「ふぅーん。」






あたしはあまり興味がなかった。






というよりは、この人達に関わってはいけないと思った。






あたしが桜豹だとばれてしまうかもしれないからだ。





…全く、なんで隼はこいつ等と同じクラスにしたんだ。ばれたらどうするつもりだ。後で理事長室に文句を言いに行こう。






HRが終わり、理事長室に向かった。