いやだ。
いかないで。
はなれないで。






一人にしないで。




その思いが勝手に行動に現れた。


服の裾を掴まれたアロンはすごく驚いていた。
そして優しく微笑むと、



「わかった。今日はいてやる。でも、明日は絶対医者にみてもらうからな?」



了解の意を込めて頷くと、


優しく頭を撫でられた。




そしてその日はアロンと一緒に寝た。







人ってこんなに暖かいんだ。




大切な人がまた奪われてしまったら。
そんな恐怖もあったけど、それよりもこのぬくもりを手放したくない思いが強くて
アロンの手をぎゅっと握って眠りに就いた。