『そのあとは、ルクが来ていろいろしてくれた。遠くに引っ越すことも、何かに熱中すればこのことをすこしでも思い出さないようにアクロバットを教えてくれたことも、全部、全部ルクのおかげ。』



みんなは真剣な顔だった。


突然、アロンが話しだした。



「人はみんな、何かしら暗い過去を抱えて生きている。人はみんな、誰かが死ぬことで生き抜いている。だから、だから前を向くな。下を向け。」



リトロやクラマは目を見開いていた。


「下を向け。そして、死を感じて生きろ。死者はなにもできない。だから、死を感じ、それを無駄にするな。省みるんじゃない。ひきずるんじゃない。償うんじゃない。背負うんだ。背負って生きていくんだよ。」


真っ直ぐな瞳で言った。


きっと、この人もすごい過去を乗り越えて生きてる。
普通じゃないかも知れない。
間違った意見かも知れない。