その前に、奴が彼女と私の証言どちらを信じるかと言われれば、


それは勿論彼女の証言を信じるだろう。





ならば私は…………







「その人がそう言っているならそれで良いんじゃない?


私、ゴミ捨てあるから…」




彼女の言った事を否定する訳でも、肯定する訳でもなく、

ゴミを持って奴らから背を向けて歩き出す。





「あっあの…」



苛められていた子の前を通り過ぎる時、

オロオロした声と態度で声を掛けられたが、


顔だけ向けて一つ頷いてから何もなかった様にゴミの小屋へ向かった。




萌香は私が悪者だと言えばいい。


それでもうあんなイジメなんてしないで、

表と裏の顔なんて作らないで、

奴と純粋に付き合えばいい。






どうか、奴が傷ついて一人だと感じないように……

奴の最愛の人が奴の支えになってくれますように……