臆病者のシーソーゲーム(仮)







私はため息を吐いて後ろを振り返った。



あの時…廊下で奴と話している笑顔の可愛い彼女とは思えないくらい、

釣り上がって怖い顔つき。




「私は、苛められてたあの子がどうなろうと友達じゃないし、

正義を名乗りたいとも思わない。


ただ、アンタのやっている事・その態度、もしそれが素で彼氏の前では騙した自分を出しているなら、アイツが傷つくからよして」




奴は……自分と接している笑顔の彼女が、素ではイジメをやってたり態度が激変していると知ったらきっと………



心を傷つける。


そして絶望する。







「は?何言ってるの…人の彼氏の事知ったかぶって」



知ったかぶって……確かにそうかもしれないけど、


でも奴は傷つくよ。


奴は弱いから。







「萌香?」



私達3人だった場所に、突然響いた男の声。



この心地いい声は……



「はっ悠君」


奴だ。

須藤悠の声だ。