臆病者のシーソーゲーム(仮)







ザッと砂の音を立てて目の前に出た私に、


奴の彼女も苛められている女子も目を見開く。





「立って」


地面に座ったままの女子の手を持ちグッと引き上げれば、

制服や素肌に砂を付けたまま女子が立ち上がる。




「ちょっと…何、あんた」


眉と目をキッと吊り上げて睨む奴の彼女。


「砂、背中にも付いているから後ろ向いて」


奴の彼女の言葉をノーコメントに、

苛められていた子の背中をパンパン叩いて砂を取る。



「よく分からないけど、

ガキみたいなイジメは大人になってから恥ずかしくなるだけだよ。


あと君も、苛められるのが快感とかじゃないなら抵抗しなよ。

誰か助けて…なんて甘えてちゃ駄目だよ」





私は言いたい事を言って、角の所に置きっぱなしだったゴミ袋を取りに行く。



するとグッと右肩を掴まれる。

爪が肩の肉に食い込んでなかなか痛い。




「待てよ。アンタ何なの?正義の味方気取り?」