憎悪と、懺悔と、恋慕。

 


 ---------プツン。

 血管1本切れたのかな。 頭の中で音がした。

 「・・・いい加減にしてくださいよ」

 足が止まり、自分の声じゃない様な低い声が出た。

 その声に、木崎センパイが少し驚いて振り向いた。

 「木崎センパイがワタシを憎む気持ちは分かります。 木崎センパイのお母さんの足の事もあるし、出来る限りの事はしようと思ってました。 ・・・でも、悪いのはワタシの母だけですか?? 木崎センパイのお父さんは悪くないんですか?? なんでワタシばかりが、木崎センパイにキツく当たられなきゃいけないんですか??」

 溜め込んでいた怒りが、一気に噴出す。

 涙も一緒に滲み出す。

 怒りに手を震わせながら木崎センパイを睨むと、木崎センパイが辛そうな、悲しそうな顔をした。

 そんな顔をされたら、ワタシが悪者みたいじゃないか。

 怒りは、収まるどころか次から次へと湧き出る。

 
 ----------止まらない。