憎悪と、懺悔と、恋慕。

 
 お弁当に蓋をして『ちょっと行ってくる』とニヤつきながら沙希に言うと『その期待、絶対外れてるよ』と白い目を向けられた。

 女の嫉妬は怖いのぅ。

 沙希の言葉なんかスルーし、告られる気満々で木崎センパイの後をついて行く。


 着いたところは、誰もいない資料室で。

 ・・・もう、告られるしかないじゃん!! そんなシチュエーションじゃん!!



 「早川さんのお母さんって『早川綾子さん』??」

 口を開いた木崎センパイから出て来た言葉は、何故か母の名前だった。

 「・・・そう・・・ですが??」

 ・・・まさかとは思いますが、ウチの母狙いですか??

 昼ドラじゃん!! 違いますよね!?? 木崎センパイ!!