憎悪と、懺悔と、恋慕。

 


 「あの、今日は本当にありがとうございました」

 マンションを出たところで、早川さんのお父さんに頭を下げる。

 全部早川さんのお父さんのお陰。 早川さんのお父さんがいなかったら、今もオレは悩み続けていただろう。

 「・・・オレ、早川さんのお父さんの事、好きです。 まじで息子になりたいって思いました。 ・・・てゆーか、早川さんのお父さんの息子になりたいから、結婚しよう。 早川さん」

 なんてグッドなアイディアなんだ。 早川さんの手を握ると、

 「・・・それは・・・プ・・・プロポーズですか!?? 木崎センパイ!!」

 早川さんが火を吹きそうに顔を赤くさせた。

 「バカか!! 全然プロポーズじゃねーわ!! 『お父さんの息子になりたいから結婚』って、オマエ、ただのオマケって事だぞ!!」

 早川さんのお父さんは、早川さんのほっぺたを引っ張ると、オレを軽く睨み、

 「木崎くんも何を1人で盛り上がっておかしな事を言い出しているんだ!! 莉子はまだまだ嫁には出さんわ!! あと10年は嫁に行かせるつもりはない!!」

 結構強めにどついてきた。