憎悪と、懺悔と、恋慕。

 

 「行こっか」

 親父とオカンの邪魔をしない様にと、早川さんのお父さんが、オレと早川さんの背中を押した。

 3人でリビングを出ようとした時、

 「待って、莉子ちゃん」

 オカンが早川さんを呼んだ。

 「ごめんね、莉子ちゃん。 ヒドイ事、いっぱい言って本当にごめんなさい。 ・・・嫌じゃなければ、また遊びに来てくれないかな」

 オカンの謝罪に、早川さんがまた泣き出してしまった。

 「・・・是非。 次来る時は、綾子さんから貰った髪飾り持ってきますね。 自分じゃ使いこなせないんです、アレ。 また髪の毛弄ってください」

 早川さんがぐしゃぐしゃな顔で笑うと、オカンも鼻をグスグス言わせながら笑い返した。

 2人の仲直りを見届け、

 「行こう、早川さん」

 なかなか泣き止まない早川さんの手を引いて家を出た。