「お邪魔でなければ、是非ご馳走になりたいです」
早川さんのお父さんに『ペコ』っと頭を下げると、
「今日は木崎センパイと作ったから超絶美味しいもん!! 木崎センパイ、めっさ料理上手なんだよ!!」
早川さんが、オレの肩に置かれた早川さんのお父さんの手を払った。
『それなら安心』と早川さんのお父さんが意地悪に笑う。
「てゆーか、今度は姉ちゃんの唯一の得意料理の煮込みハンバーグ作ってあげなよ。 クレソン乗っかってるヤツ。 あれはヤバかった。 レストランの味がした」
何気ない莉玖くんの提案に、早川さんのお父さんが『アレには、我が子の料理ながらお金払っても良いと思ったわ』と同意。 その様子に、早川さんが明らかに『ヤバイ』といった顔をした。
・・・クレソンが乗った煮込みハンバーグ・・・。
チラっと早川さんの方を見ると、
「スイマセン。 お父さんと莉玖があまりにもワタシの料理をバカにするから、つい出来心で・・・」
早川さんが小声で『ホントの事はどうか内緒に・・・』と懇願。
・・・やっぱりか。 オレが作ったハンバーグ、自分の手柄にしやがった。
本当にどうしようもないな、早川さん。
「今度、ハンバーグの作り方も教えてあげるよ」
早川さんに耳打ちすると、早川さんが『約束ですよ』と微笑んだ。
そんな早川さんが、可愛くて可愛くて、どうしようもなく大好きだ。



