--------言ってしまおうか。
分かってる。
多分こっちは成就しない。
でも、大学も受かったし、奇跡が起きるかもしれない。
奇跡が起こらなかったとしても、やっぱり伝えたい。
早川さんに、オレの気持ちを知ってほしい。
「・・・ずっと、認めたくなかった。 こんな自分の気持ち。 親父と好みが似てるって、思いたくなかった。でも・・・早川さん。 オレ、早川さんが好き」
早川さんを抱きしめる力を強める。
振られるって分かってるのに、逃したくなくて。
「・・・木崎センパイ、苦しいです」
早川さんが、オレの背中を『ポンポン』と叩いた。
・・・力、入れ過ぎたらしい。



