憎悪と、懺悔と、恋慕。

 

 部屋に入るやいなや、抱き合ってはぐっちゃぐちゃなキスを交わす2人。

 息を乱しながら『ワタシ、まだシゴト中なのよ』と言うお母さんを『オレも今日は時間が無い』と言いながら、木崎センパイのお父さんがソファに押し倒した。

 ・・・気持ちが悪い。

 母の変な息遣いに、ゾワゾワしてサブイボが出た。

 ・・・吐きそう。

 ワタシの口を押さえていた木崎センパイの手を払い、自分の両手を口に押し付ける。

 吐き気が涙を呼ぶ。

 どっちも我慢するなんて器用な事は出来なくて、吐き気を堪える代わりに涙は垂れ流した。