憎悪と、懺悔と、恋慕。

 

 そして駅に着いた。


 「じゃあね。 お父さんと3人で仲良くやるのよ」

 そう言うと、お母さんは改札に向かって行った。

 「姉ちゃん、何か言わなくていいの?? 言いたい事、何もないの??」

 莉玖がワタシの腕を揺する。

 ・・・何を言えば良いのだろう。

 なかなか会う事の出来なくなってしまうお母さんに・・・。

 「お母さん!! ・・・今度は、いつ会える??」

 去りゆくお母さんを呼び止める。

 言いたい事は、今は思いつかない。 だから、次に会った時に。 だって、お母さんはワタシを嫌っては・・・いないんでしょ??