憎悪と、懺悔と、恋慕。

 

 ふと、木崎センパイが〔PRESIDENT ONLY〕というプレートの貼られたドアの前で立ち止まった。

 木崎センパイが、ポケットからさっきとは違うカードを取り出しては、システムに翳しドアロックを解除すると、ワタシを中に引っ張り込んだ。

 さすがPRESIDENT ONLY。 スーパーの事務所のくせに、この部屋はちょっとだけ豪華だった。

 本社の社長室はどんだけハイセンスな部屋なんだろう。

 部屋を見渡していると、

 「ココ、入るぞ」

 木崎センパイがクローゼットの扉を開けた。

 「・・・え??」

 木崎センパイは、驚くワタシを構う事なくクローゼットに押し込めると、自分も一緒に入ってきた。

 ワタシに拒否権はないらしい。