憎悪と、懺悔と、恋慕。

 
 お母さんは何を考えているのだろう。

 ・・・木崎センパイの家に乗り込むつもりだったりしないよね??

 「お母さん、余計な事しないでよ?? 悪いのはお母さんと木崎センパイのお父さんで、木崎センパイと木崎センパイのお母さんは何も悪くないんだよ?? 2人を傷つけたり迷惑かけたりしないでよ?? 変な事したら許さないからね」

 ソファーに引き返し、母の正面に座り直した。

 本当は、自分の部屋で布団に包まりながら泣きたい。

 でも、逃げている場合じゃない。

 ワタシの大好きな2人に、悲しい思いをさせてはいけない。