憎悪と、懺悔と、恋慕。

 

 リビングにお母さんと2人、取り残されてしまった。

 気まずくて、やり切れなくて、ワタシもソファーから立ち上がり、リビングを出ようとした時、

 「・・・全部アンタのせいよ。 アンタなんか産まなきゃ良かった。 アンタのせいで、ワタシ、ひとりぼっちになっちゃうじゃない」

 お母さんが、ワタシを睨みつけた。

 「自業自得でしょ?? ワタシのせいにしないでよ。 それに、ひとりぼっちじゃないじゃん。 まだ、木崎センパイのお父さんと別れてないんでしょ??」

 強気に言い返すも、お母さんの鋭い目に声が震えてしまった。

 「・・・なんでワタシばっかり。 ・・・向こうの家族も壊れればいいのに」

 お母さんが、奥歯をかみ締めながら、目に涙を滲ませた。

 悔しいのか、悲しいのか、腹が立つのか。

 全部なのか。