憎悪と、懺悔と、恋慕。

 
 しょんぼりしながら木崎センパイたちに続いてリビングに行くと、おいしそうな料理がテーブルいっぱいに置いてあった。

 木崎センパイ、頑張ったなー。

 「すごーい!!」

 豪華な料理にテンションを持ち直す。

 「さぁ、食べましょー!! お腹ペッコペコ」

 木崎センパイのお母さんが、お腹を擦りながら『空腹です』ジェスチャーをした。

 ・・・え?? もしや、2人とも何も食べないでワタシの事待っていてくれたの??

 「先に食べてて下さって良かったのに・・・スミマセン」

 申し訳なくなって、近くにあったサーバーを手に取ると、木崎センパイと木崎センパイのお母さんの分の料理を、慌てて小皿に盛る。

 「ケーキ持って来てもらうのに、早川さんを待たずに食うわけないじゃん。 バイト、忙しかったんじゃないの?? 早川さん、不器用そうだしそんな事しなくてイイから。 おとなしく座っときなよ」

 木崎センパイが、ワタシの手から小皿を引き抜いた。

 「だから何で『オレがやるから莉子ちゃんは休んでて』って素直に言えないのかしらね。 湊は」

 木崎センパイのお母さんが、呆れながら笑った。

 それは、ワタシに変な期待をさせないようにですよ。

 木崎センパイのお母さんが思っているような『照れ隠し』ではないですよ。