憎悪と、懺悔と、恋慕。

 
 「ワカッタ、ワカッタ。 言わない、言わない。 てゆーか木崎センパイ、莉子の事待ってるんじゃないの?? ずっと扉の前にいるけど」

 ワタシの肩をツンツンと人差指で突いた沙希が、その指で木崎センパイを指さした。

 「あ・・・」

 そうだった、早く行かなくては。

 慌ててお弁当箱を鞄に突っ込んだ時だった。

 「オマエ、鞄に弁当箱入れんのに何分かかってんだよ」

 頭の上から声がした。

 この声は勿論・・・。

 ゆっくり顔を上げる。

 ヒィィィイイイイイ!! 木崎センパイ!! やっぱりか!!

 扉の前にいたんじゃないの!?? 瞬間移動!??