憎悪と、懺悔と、恋慕。

 
 木崎センパイに荷物を全部持って貰い、手ぶらで木崎センパイの家まで歩く。

 木崎センパイのマンションに着き、エレベーターに乗り、木崎センパイが家の玄関を開けると、

 「待ってたよー、莉子ちゃーん!! 淋しかったー!!」

 木崎センパイのお母さんが、物凄い勢いで車椅子を動かして来た。

 ・・・淋しかった??

 眉間に皺を寄せ、木崎センパイを見上げる。

 「・・・親父、今日遅くなるって」

 木崎センパイも顔を歪め、そこにはしっかり怒りが孕んでいた。

 シゴトではないという事だろうか。

 木崎センパイのお父さんは、クリスマスにウチのお母さんを選んだの??

 お母さんは今、何処で誰と何をしているの??

 浮かれ気分が完全に冷めた。

 木崎センパイのお母さんへの罪悪感で、クリスマスどころではない。