憎悪と、懺悔と、恋慕。

 
 「何故それを!??」

 「イヤイヤイヤイヤ、さっきの莉子の言い方だとそれ以外ないじゃん」

 呆れ果てる沙希。

 何!?? ワタシが自分でバラしてたの!??

 バカ過ぎるーーーーーーー!!

 「沙希、今の事は口外厳禁だよ!! バレてごらんよ。 ウチも沙希ん家も木崎グループに潰される!!」

 『終わりだよ、この世の終わりだよ』と沙希の肩を掴むと、沙希に呆れた目を向けられた。

 「確かに木崎グループは有名企業だけど、そこまでの権力はないだろうよ」

 『それにウチの両親公務員だし』ワタシには関係ないとばかりに意地悪に笑う沙希。

 「そーれーでーもーーーーー!!」

 沙希の肩を前後に揺らし、懇願。

 正直、親や沙希ん家のことなどどうでも良い。

 木崎センパイをこれ以上怒らせたくないんだよ。

 だってワタシ、これからキレ気味の木崎センパイにどこに連れて行かれちゃうの??