憎悪と、懺悔と、恋慕。

 

 電車に乗り込み、木崎センパイの隣に座る。

 夕食の時とは違って、肩が触れ合う距離。

 全神経が肩に集中。

 「早川さん、さっき何か言いかけたよね??」

 「あ、ケーキってもう予約したのかなぁと思って・・・。 もしだったら、バイト先がケーキ屋なのでワタシが用意しましょうか??」

 木崎センパイに話かけられて、そんな肩がビクンと跳ねた。

 「まだしてないけど・・・あそこのケーキはムリでしょ。 すぐ予約完売しちゃうし」

 「ワタシ、オーナーと仲良いので1コくらい都合つけてもらえると思います」

 「えぇぇぇぇええ!! まじで!?? お願いしてもいい??」

 木崎センパイが見た事もない、良いリアクションをした。

 きっと、木崎センパイのお母さんが喜んでくれるだろうから、木崎センパイも嬉しいのだろう。

 「ハイ。 任せて下さい」

 それでも、木崎センパイが喜んでくれるならワタシも嬉しい。