憎悪と、懺悔と、恋慕。

 
 「早川さん、送るよ」

 木崎センパイも靴を履くと、一緒に玄関を出た。

 2人並んで駅まで歩く。

 「凄かったね。 早川さんと親父の攻防戦。 疲れたっしょ」

 木崎センパイが困り顔で笑った。

 「・・・気付いてましたか」

 「うん。 早川さん、わざと親父に気付かせようとしてるなー、頑張ってるなーって。 親父、気付いたくせにね。 ・・・ゴメンネ」

 やるせなさそうに溜息を吐く、木崎センパイ。

 「謝らないでくださいよ。 悪いのは木崎センパイじゃない」

 そう、悪いのは木崎センパイのお父さん。

 と、ウチのお母さん。