『いーじゃん、いいなずけなんだし。』
『本当にいいなずけなの?』
怪しい。
『じゃあお兄さんに連絡してみたら?』
あ、その手があった!
携帯を開き電話帳をひらく。
ポチッ
『あ、違うよ通話履歴じゃなくて‥‥。っっ!!』
そこには110の数字。
『うぅっ‥‥。』
急に吐き気がしてきた。
『心愛?おい、心愛!?』
目の前がぐにゃりと曲がる。
足がかたかたと震え、地面にペタリと膝をつく。涙が溢れ一気に憎みがこみ上げてくる。
『ざけんなっ‥‥ふざけんなっっ!!』
『おい、落ち着け』
『お母さんの命奪いやがってっ!!一生恨んでやるっ!憎んでやる!!』
コンクリートの地面に拳を叩きつける。
ドンっドンっドンっドンっ!!!!!!
『この手でお前を地獄に落としてやるっ!お母さんの仇をうってやる!!』
『心愛!!!!!』
齋藤純也が私の身体を包む。
強く、強く。あの時のお父さんのように。
『大丈夫、お前は一人じゃない。俺がずっといるから。お前のそばにいるから。だから、安心しろ。』
その声は何かを確信したような頼もしい声だった。
『ふっ‥‥‥ふぇぇぇぇ‥‥‥‥』
また涙が次から次へと頬をつたう。
私が泣くたびに齋藤純也は強く抱きしめる。
それに安心したのか、泣きつかれたのか、
私はいつしか眠りについていた。
『本当にいいなずけなの?』
怪しい。
『じゃあお兄さんに連絡してみたら?』
あ、その手があった!
携帯を開き電話帳をひらく。
ポチッ
『あ、違うよ通話履歴じゃなくて‥‥。っっ!!』
そこには110の数字。
『うぅっ‥‥。』
急に吐き気がしてきた。
『心愛?おい、心愛!?』
目の前がぐにゃりと曲がる。
足がかたかたと震え、地面にペタリと膝をつく。涙が溢れ一気に憎みがこみ上げてくる。
『ざけんなっ‥‥ふざけんなっっ!!』
『おい、落ち着け』
『お母さんの命奪いやがってっ!!一生恨んでやるっ!憎んでやる!!』
コンクリートの地面に拳を叩きつける。
ドンっドンっドンっドンっ!!!!!!
『この手でお前を地獄に落としてやるっ!お母さんの仇をうってやる!!』
『心愛!!!!!』
齋藤純也が私の身体を包む。
強く、強く。あの時のお父さんのように。
『大丈夫、お前は一人じゃない。俺がずっといるから。お前のそばにいるから。だから、安心しろ。』
その声は何かを確信したような頼もしい声だった。
『ふっ‥‥‥ふぇぇぇぇ‥‥‥‥』
また涙が次から次へと頬をつたう。
私が泣くたびに齋藤純也は強く抱きしめる。
それに安心したのか、泣きつかれたのか、
私はいつしか眠りについていた。

